公開日:2026.06.25
更新日:2026.06.25
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エナーバンクは、デジタルソリューションを活用した電力リバースオークション事業「エネオク」を展開し、脱炭素の実現やエネルギー問題の解決に取り組む自治体や企業を支援しています。
その中で、脱炭素トータルソリューション「MIeCO2」※を運営する伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社(以下、伊藤忠丸紅鉄鋼)と連携し、製造業を中心とした企業向けに、複数企業の電力需要を束ねて一括入札を行う「電力共同調達オークション」を2025年9月より開始しました。
このたび、伊藤忠丸紅鉄鋼インキュベーション室プロジェクトリーダー 加藤俊哉様、エナーバンク代表取締役 村中健一とともに、本プロジェクトの背景や成果報告、具体事例、そして次回の「電力共同調達オークション」の展望をご紹介するセミナーを実施いたしました。
本記事ではその一部始終をご紹介いたします。

(以下、敬称略)
※「MIeCO2」:伊藤忠丸紅鉄鋼が展開する、鉄鋼業界や製造業を中心とした企業向けの脱炭素を一気通貫で支援するトータルソリューションサービス。CO2排出量を可視化し、自社の排出状況を把握できる「見えるMIeCO2」(可視化)、排出量削減に向けた方針策定や施策設計、認証取得を支援する「教えてMIeCO2」(コンサルティング)、具体的なCO2削減施策の実行をサポートする「減らせるMIeCO2」(削減ソリューション)、そして削減効果を社外にPRし、ブランディングに活用する支援「活かすMIeCO2」(ブランディング)を提供。
村中:エナーバンクでは、複数の需要家の電力使用データを重ね合わせて最適な需要カーブを生成する「デマンド合成技術」に関する特許を2022年に取得し、電力のスケールメリットを創出する「電力の共同調達」に取り組んでいます。

今回の「電力共同調達オークション」では、鉄鋼業界および関連する製造業を対象に、再生可能エネルギーの導入を条件とした電力の「共同調達」を実施しました。
参加企業から電気料金明細や条件を収集し、複数社の電力需要を束ねたうえで、1段階目に個別オークション、2段階目に共同オークションを実施する2段階方式を採用。
その結果、年間電気代が数十億円規模の大企業から、数百万円〜数千万円規模の中小企業まで、計65社から参加申し込みを受け付け、最終的には共同オークションで25社、個別オークションで11社の計36社が契約・切替を実施。プロジェクト全体で182億円規模が集まり、32億円(約18.4%)のコスト削減を実現しました。
また、1段階目(個別オークション)と2段階目(共同オークション)の削減率を比較したところ、年間電気代が1億円以上の企業では+8.1%、1億円未満の企業でも+4.2%の上乗せ削減を達成し、ボリュームによるディスカウント効果が明確に表れました。

加藤:脱炭素の観点では、本プロジェクトを通じて電力契約を切り替えた24社が再生可能エネルギーの導入に取り組み、合計99万kWhの再エネ導入と、約4,130トンのCO2削減を実現しました。
この削減規模は、企業が自発的に参画したプロジェクトとしては世界的にも稀であり、大きな環境インパクトを創出したと評価できます。
また調達後も「MIeCO2」を活用し、CO2排出量の可視化、削減施策に関する認証取得の支援、再エネ導入の対外PRなどを通じて、プロジェクトの価値最大化を継続的に後押ししています。
村中:製造業の工場における具体事例では、従来年間9,500万円の電気代が、1段階目(個別オークション)にて再エネ100%を条件に8,200万円(13.22%)までコストカットを実現。
その後、2段階目(共同オークション)にもご参加いただき追加で1,000万円分の削減が上乗せされるなど、結果的に合計26%の削減に成功しています。
共同調達による価格競争促進の有効性が示されたと考えられます。

村中:また、東京および東北エリアに複数の工場を持つ鉄鋼系OEM企業の事例では、Scope2(自社電力由来)の再エネ化が進んでいないという課題を背景に、共同オークションへご参加いただきました。
さらに本取り組みを高く評価され、調達部門とも連携し、サプライヤーを含めた共同調達スキームの検討・推進へと発展しており、Scope3(サプライチェーン由来排出)の削減も目指されています。
このように、共同調達の枠組みをサプライチェーン全体へ拡張することで、鉄鋼や自動車など他業界への横展開も期待されるネットワーク型脱炭素モデルの好事例となっています。
村中:サプライチェーンの枠組みで整理すると、本プロジェクトでは特に流通企業様の参加率・成約率が高い結果となりました。
しかし、加工会社や最終製品メーカー様はご関心を持っていただけた一方で、社内調整やスケジュールの制約により契約成立には至らないケースも散見されました。
今後は、募集期間の延長や契約条件の論点をまとめた資料の作成、社内稟議用のテンプレートの提供などより参加率・成約率を向上させるための改善を図ってまいります。
それにより、大規模な電力需要を持つ鉄鋼メーカー様や最終製品メーカー様はじめより多くのサプライチェーンの企業様にご参加いただき、より大きな調達ボリュームの確保を目指していきます。
加藤:鉄鋼業界の脱炭素においては、主要な需要先である自動車分野および建設・建材分野の動向が特に重要とされています。
自動車分野では、部品単位でCO2排出量を管理するカーボンフットプリントの取り組みが進み、サプライチェーン全体での削減の積み上げが求められています。
建設分野においても、LCAに基づく建物単位での排出量管理が広がっており、建材の製造・加工段階の削減を含め、サプライチェーン全体で環境負荷を低減することが重要になっています。
今後、サプライチェーン全体の脱炭素化と再エネ導入の重要性が一層高まる中で、本プロジェクトは横展開可能な実績あるモデルとして、さらなる拡大が期待されます。

――共同調達における、1段階目と2段階目の違いについて教えてください。
村中:1段階目では、個別オークションとして、参加企業ごとに単独でオークションを実施していただきます。
その結果を踏まえ、「本プロジェクトにおいて電力の契約・切替を確実に実行する」意思を表明した企業を対象に、2段階目として共同オークションへ進んでいただきます。
実際に契約が発生するのは2段階目以降であり、1段階目の時点ではプロジェクトからの離脱が可能な設計となっています。
――共同オークションを経て、各社の契約形態はどのようになっているのでしょうか?
村中:共同調達では、参加企業をグループ化して調達ボリュームを確保し、共同オークションを実施します。一方で、電力契約は各社が個別に小売電気事業者と締結する仕組みとなっています。
そのため、将来的に電力契約を見直す場合でも、契約上のリスクは各社単位で管理され、他の参加企業に影響が及ぶことはありません。
次回の「MIeCO2×エネオク 電力共同調達オークション」について
6月25日(木)より、製造業を中心として企業向けに第2回となる「電力共同調達オークション」の参加申し込みを開始いたします。
2027年4月以降の新しい電力会社との契約・切替を目指し、2026年10月頃に1段階目の入札、2026年11月頃に本申し込み、2026年12月頃に共同オークションを実施する予定です。
また再エネメニューの選択内容を含め、ご不明点やご要望をご相談いただける個別面談も随時実施いたしますので、エナーバンクもしくは伊藤忠丸紅鉄鋼までお気軽にご相談ください。
パートナー担当:株式会社エナーバンク 民間セールス 中屋
公開日:2026.06.25
更新日:2026.06.25
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エナーバンクは、デジタルソリューションを活用した電力リバースオークション事業「エネオク」を展開し、脱炭素の実現やエネルギー問題の解決に取り組む自治体や企業を支援しています。
その中で、脱炭素トータルソリューション「MIeCO2」※を運営する伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社(以下、伊藤忠丸紅鉄鋼)と連携し、製造業を中心とした企業向けに、複数企業の電力需要を束ねて一括入札を行う「電力共同調達オークション」を2025年9月より開始しました。
このたび、伊藤忠丸紅鉄鋼インキュベーション室プロジェクトリーダー 加藤俊哉様、エナーバンク代表取締役 村中健一とともに、本プロジェクトの背景や成果報告、具体事例、そして次回の「電力共同調達オークション」の展望をご紹介するセミナーを実施いたしました。
本記事ではその一部始終をご紹介いたします。

(以下、敬称略)
※「MIeCO2」:伊藤忠丸紅鉄鋼が展開する、鉄鋼業界や製造業を中心とした企業向けの脱炭素を一気通貫で支援するトータルソリューションサービス。CO2排出量を可視化し、自社の排出状況を把握できる「見えるMIeCO2」(可視化)、排出量削減に向けた方針策定や施策設計、認証取得を支援する「教えてMIeCO2」(コンサルティング)、具体的なCO2削減施策の実行をサポートする「減らせるMIeCO2」(削減ソリューション)、そして削減効果を社外にPRし、ブランディングに活用する支援「活かすMIeCO2」(ブランディング)を提供。
村中:エナーバンクでは、複数の需要家の電力使用データを重ね合わせて最適な需要カーブを生成する「デマンド合成技術」に関する特許を2022年に取得し、電力のスケールメリットを創出する「電力の共同調達」に取り組んでいます。

今回の「電力共同調達オークション」では、鉄鋼業界および関連する製造業を対象に、再生可能エネルギーの導入を条件とした電力の「共同調達」を実施しました。
参加企業から電気料金明細や条件を収集し、複数社の電力需要を束ねたうえで、1段階目に個別オークション、2段階目に共同オークションを実施する2段階方式を採用。
その結果、年間電気代が数十億円規模の大企業から、数百万円〜数千万円規模の中小企業まで、計65社から参加申し込みを受け付け、最終的には共同オークションで25社、個別オークションで11社の計36社が契約・切替を実施。プロジェクト全体で182億円規模が集まり、32億円(約18.4%)のコスト削減を実現しました。
また、1段階目(個別オークション)と2段階目(共同オークション)の削減率を比較したところ、年間電気代が1億円以上の企業では+8.1%、1億円未満の企業でも+4.2%の上乗せ削減を達成し、ボリュームによるディスカウント効果が明確に表れました。

加藤:脱炭素の観点では、本プロジェクトを通じて電力契約を切り替えた24社が再生可能エネルギーの導入に取り組み、合計99万kWhの再エネ導入と、約4,130トンのCO2削減を実現しました。
この削減規模は、企業が自発的に参画したプロジェクトとしては世界的にも稀であり、大きな環境インパクトを創出したと評価できます。
また調達後も「MIeCO2」を活用し、CO2排出量の可視化、削減施策に関する認証取得の支援、再エネ導入の対外PRなどを通じて、プロジェクトの価値最大化を継続的に後押ししています。
村中:製造業の工場における具体事例では、従来年間9,500万円の電気代が、1段階目(個別オークション)にて再エネ100%を条件に8,200万円(13.22%)までコストカットを実現。
その後、2段階目(共同オークション)にもご参加いただき追加で1,000万円分の削減が上乗せされるなど、結果的に合計26%の削減に成功しています。
共同調達による価格競争促進の有効性が示されたと考えられます。

村中:また、東京および東北エリアに複数の工場を持つ鉄鋼系OEM企業の事例では、Scope2(自社電力由来)の再エネ化が進んでいないという課題を背景に、共同オークションへご参加いただきました。
さらに本取り組みを高く評価され、調達部門とも連携し、サプライヤーを含めた共同調達スキームの検討・推進へと発展しており、Scope3(サプライチェーン由来排出)の削減も目指されています。
このように、共同調達の枠組みをサプライチェーン全体へ拡張することで、鉄鋼や自動車など他業界への横展開も期待されるネットワーク型脱炭素モデルの好事例となっています。
村中:サプライチェーンの枠組みで整理すると、本プロジェクトでは特に流通企業様の参加率・成約率が高い結果となりました。
しかし、加工会社や最終製品メーカー様はご関心を持っていただけた一方で、社内調整やスケジュールの制約により契約成立には至らないケースも散見されました。
今後は、募集期間の延長や契約条件の論点をまとめた資料の作成、社内稟議用のテンプレートの提供などより参加率・成約率を向上させるための改善を図ってまいります。
それにより、大規模な電力需要を持つ鉄鋼メーカー様や最終製品メーカー様はじめより多くのサプライチェーンの企業様にご参加いただき、より大きな調達ボリュームの確保を目指していきます。
加藤:鉄鋼業界の脱炭素においては、主要な需要先である自動車分野および建設・建材分野の動向が特に重要とされています。
自動車分野では、部品単位でCO2排出量を管理するカーボンフットプリントの取り組みが進み、サプライチェーン全体での削減の積み上げが求められています。
建設分野においても、LCAに基づく建物単位での排出量管理が広がっており、建材の製造・加工段階の削減を含め、サプライチェーン全体で環境負荷を低減することが重要になっています。
今後、サプライチェーン全体の脱炭素化と再エネ導入の重要性が一層高まる中で、本プロジェクトは横展開可能な実績あるモデルとして、さらなる拡大が期待されます。

――共同調達における、1段階目と2段階目の違いについて教えてください。
村中:1段階目では、個別オークションとして、参加企業ごとに単独でオークションを実施していただきます。
その結果を踏まえ、「本プロジェクトにおいて電力の契約・切替を確実に実行する」意思を表明した企業を対象に、2段階目として共同オークションへ進んでいただきます。
実際に契約が発生するのは2段階目以降であり、1段階目の時点ではプロジェクトからの離脱が可能な設計となっています。
――共同オークションを経て、各社の契約形態はどのようになっているのでしょうか?
村中:共同調達では、参加企業をグループ化して調達ボリュームを確保し、共同オークションを実施します。一方で、電力契約は各社が個別に小売電気事業者と締結する仕組みとなっています。
そのため、将来的に電力契約を見直す場合でも、契約上のリスクは各社単位で管理され、他の参加企業に影響が及ぶことはありません。
次回の「MIeCO2×エネオク 電力共同調達オークション」について
6月25日(木)より、製造業を中心として企業向けに第2回となる「電力共同調達オークション」の参加申し込みを開始いたします。
2027年4月以降の新しい電力会社との契約・切替を目指し、2026年10月頃に1段階目の入札、2026年11月頃に本申し込み、2026年12月頃に共同オークションを実施する予定です。
また再エネメニューの選択内容を含め、ご不明点やご要望をご相談いただける個別面談も随時実施いたしますので、エナーバンクもしくは伊藤忠丸紅鉄鋼までお気軽にご相談ください。
パートナー担当:株式会社エナーバンク 民間セールス 中屋