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公開日:2025.08.15

更新日:2025.08.15

【2025年】太陽光発電コストについて(令和7年度調達価格算定委員会意見より)

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毎年公表される「調達価格等に関する意見」では、FIT/FIP発電事業者による定期報告などに基づいた、発電事業に関わる各種コストの現状などを知ることができます。

本レポートでは最新の「令和7年度以降の調達価格等に関する意見」から、事業用太陽光発電の各種コストの動向についてお伝えします。

発電コスト概算

「令和7年度以降の調達価格等に関する意見」で報告されている直近の各種コスト等の実績値・想定値を基に発電コスト(LCOE)を試算すると以下の通りとなります。(筆者算出)

なお、各種費用は個別案件ごとに条件が異なり、また今後の設置においてはさらなるコスト低下も想定されるため、上記はあくまで参考値となります。

事業用太陽光発電の資本費(設置コスト)

地上設置

「令和7年度以降の調達価格等に関する意見」より

地上設置の事業用太陽光発電について、2024年設置案件における資本費の合計は25.0万円/kWとなり、2023年設置案件の平均値より3.1万円/kW(11%)低下しています。

設置年別に資本費を見ると、全体的に低減する傾向ですが、内訳で見ると、パネル費用やパワコン費用などのコストの低減と比較して、工事費の低減は限定的となっています。なお、工事費について、近年横ばい傾向にあったものの、直近は減少に転じています。

屋根置き

「令和7年度以降の調達価格等に関する意見」より

屋根設置の事業用太陽光発電について、2024年設置案件における資本費の合計は23.7万円/kWとなり、2023年設置案件の平均値より1.7万円/kW(7.7%)増加しています。

設置年別に資本費を見ると、2021年以降は一定の費用水準で推移しています。パネル費用や工事費について、2024年は2023年からやや増加しています。

事業用太陽光発電の運転維持費

「令和7年度以降の調達価格等に関する意見」より

定期報告データの分析に基づくと、2024年設置案件の運転維持費は、地上設置は平均値0.53 万円/kW/年、中央値0.42 万円/kW/年、屋根設置は平均値0.54 万円/kW/年、中央値0.40 万円/kW/年。

事業用太陽光発電の設備利用率

「令和7年度以降の調達価格等に関する意見」より

直近(2023年6月~2024年5月)の平均値で地上設置は15.3-16.6%、屋根設置は12.7-14.3%。

屋根設置太陽光の自家消費分の便益

「令和7年度以降の調達価格等に関する意見」より

「令和7年度以降の調達価格等に関する意見」では、屋根設置太陽光の自家消費分の便益についても考察されています。

本レポート冒頭で算出した屋根設置の発電コスト13.83円/kWhは、上記の自家消費分の便益を大きく下回っており、太陽光の自家消費は十分な採算性を期待できることが分かります。

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